ソフィア外語学院あれこれ>どうしてソフィア外語学院を始めたのか

どうしてソフィア外語学院を始めたのか

 よく英語教育の専門以外の先生方からは、英語教育の改革は簡単なことだと思われてたりしますが、英語教育を改革するということは、そんな簡単なことではありません。日本における英語教育改革の歴史は、恐らく100年を超えますが、現状はご覧の通りです。やっと少しは進歩したかもしれないと言った程度です。私が学生の頃は、もっとひどかったです。

 何が問題かというと、教師が英語ができなければいけないのですが、英語のできる英語の教師がほとんどいません。世間では、悪徳業者があたかも簡単に英語が習得できるかのごとく宣伝していますから、「英語の教師なのに、英語ができないとはけしからん」等という議論もありました。本当は、そもそも英語の習得は簡単ではありません。今ではそういうことが分かっていても、昔はそんなことは誰も分かっていなかったので、私が学生の頃は、まだ教授法を新しい教授法に変えることにより、もっと簡単に英語が習得されるはずであるという議論がありました。

 2000年頃には、言語習得が困難なことであり、非常に長い年月がかかると言うことがはっきりしました。だから、本当は、英語の教師が英語ができなくても、それは同情すべきことであり、まるで他の教科の教師に比べて、英語の教師だけ努力が足らないかのような非難をするのは不当だったのです。

 とはいえ、ちゃんと英語が教えられるようになるためには、英語の教師は、今までよりももっとずっと努力が必要であることを認識すべきであると同時に、学校が教員を採用する際は、その点も考慮して、体力などではなく、英語力を第一に優先して採用し、その後も毎日継続的に研修をすべきでしょう。そもそも、英語の教師だけ、特別に高い給与を提示して採用すべきでしょう。

 それはともかく、教授法を新しいものに変えることにより、短期間に楽々と英語が習得できるのではないかというのが、昔は広く受け入れられていた「学説」であり、よって英語教育を改革するには、基本的に新しい教授法を普及させるだけでよいと信じられていました。私がソフィア外語学院を始めた理由は、まさにここにあります。まあ、それが実際にやってみるとどうなるのか、ほとんど分かっていなかったですが、何しろ当時は若かったですから、一人で突進して行きました。今から考えると全く無謀ですね。
2008年3月5日


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